SNSは大事だと分かっていても、社内の誰が、どのように継続すべきか…その判断が難しい。
小さな会社やお店では、InstagramやXなどSNSの更新を社員のひとりに任せるケースがあります。
営業事務や経理、広報などの実務をこなしながら、勤務時間内にSNSを更新(投稿、文章、デザイン、分析まで全部かかえることになります。)
「プライベートでもやってるならできるでしょ?デザインや写真も得意そうだし。」と軽い気持ちでお願いしてしまうこともあると思います。
実はこのパターンで更新が続かなくなることが多いんです。
でもそれは、任された担当者のせいではありません。
なぜできると思っていた社員に任せたのに、SNSの発信が長く続かないのか。
小さな会社やお店が考えるべき解決策についてまとめました。
なぜ発信は“担当者ひとり”では続かないのか
① 実務と発信は、性質がまったく違う仕事だから
- 実務:こなす・処理する・期限対応
- 発信:考える・設計する・改善する
①実務は通常業務、事務作業や顧客対応など。②InstagramなどのSNSは、発信になります。まったく性質の違う仕事になります。
つまり、実務ができるからといって、発信も同じようにできるとは限らないのです。
② 発信には公開前の“準備時間”が必要
事務などの実務はルーティーン作業も多く、慣れれば誰でもできる部分も多いですが、発信は違います。ただ文章を書いて投稿するだけでなく、情報をまとめたり、考える時間も必要な仕事です。
アイデア整理、素材準備、文章構成、デザイン調整など
見えない作業がとても多く、すきま時間でできる仕事ではありません。
投稿後は反応を見て分析改善したり、お客さんからの問い合わせやコメント対応業務なども出てきます。
③ 担当者が一番負担を感じるのは実は「評価されないこと」
しかも、SNSは営業のように数字で目に見える成果が出る業務ではなく、やったからといって「すぐ売上(数字)に直結しない」ため、社内評価がされにくい仕事です。
さらに、まわりの社員も任せっきりで協力しなければ、担当者のやる気が落ちるのも当然ですよね。
“評価されない仕事は優先順位が下がる”
これは担当者個人の問題ではなく、仕事の構造上そうなることはご理解いただけると思います。
経営者が気づかない “発信が止まることでの損失”
① 採用・取引・問い合わせに影響
ホームページと同じように、求職者や取引先は問い合わせ前にSNSをチェックしています。
もし企業アカウントとして運営していくのであれば、しっかり整えておかないと、社長が気づかないところで不利益が発生したり、会社の印象にも影響が出る場合があります。
- 採用:求職者はSNSで“社風”を見ている
- 取引:SNSが最新なら「動いている会社」だと伝わる
- 信頼:更新が止まると“今うまくいっていないのかな?”と誤解される
つまり、個人のアカウントとは扱いや世間の印象が違うため、「個人でSNSをやってる人に任せれば大丈夫」というわけではないんです。
② お客様からの信頼に影響
例えば、同じ地域の競合が会社の事をうまく情報発信していると、“比較されたときに負ける”のは静かな企業かもしれません。
お客様に最新の情報を発信できないだけでなく、止まっていることで信頼を失うことも。
ではどうすれば発信は止まらなくなるのか?
① 担当者ひとりに依存しない仕組みを作る
- 月1回の方針共有
- 投稿ルール
- 写真・文章の提供体制
例えば上記のように簡単で良いので、まずは「社内の仕組み」を作る。そして複数担当をつけてチームで運営していく。社員ひとりに丸投げしないことが大切です。
ルールを決めておけば、迷う時間もなく誰がやっても同じように対応できます。
② 業務と分離して“時間”を確保する
業務とは別に、SNS運用のための時間を確保することが最も重要。
しっかりと事前準備をして、スムーズに安定した投稿ができるよう整えていきましょう。
③ 外部パートナーを入れれば、担当者は“調整だけ”でよくなる
人材不足でほかに担当者をつけることができない、SNSができる人がいない場合は、外部パートナーを検討してみてください。小さな会社ほど分業が効果的です。
担当者だけでは追えない「文章・デザイン・戦略の整え」を補える。
プロに任せることで違いを実感できるはずです。
社内担当者も、素材準備と社内調整に専念することができます。
発信を続ける会社は、“担当者の能力”ではなく“仕組み”で勝つ
担当者ひとりに任せきりにすると発信が止まるのは、
担当者の能力不足ではなく、 構造の問題だったのです。
そして、中途半端なまま発信が止まると、会社のほうが静かに損をすることも。
だからこそ、
- 社員ひとりに依存しない
- 仕組みを整える
- 必要なら外部パートナーと組む
この3つが小さな会社やお店が無理なくSNSを続ける現実的な方法になります。
まずはできる範囲で、無理のない仕組みづくりから始めてみてください。